
マクロって何?
「Excelのマクロってよく聞くけど、実はよく分からない…」



そんなあなたにこそ読んでほしい入門講座です。
マクロとは、Excelの作業を自動化するための仕組みです。
この記事では、マクロの基礎から応用テクニックまで、初心者でもステップを踏んで理解できる構成にしています。
結論:マクロはExcelの「録画ボタン+ちょっとしたプログラム」
「よくやる作業をボタンひとつで自動化したい」
それを実現できるのがマクロです。
そして、マクロの中身を書き換えたり、自分で作るために使う言語がVBA(Visual Basic for Applications)です。
目次
マクロとは?VBAとの違いは?
項目 | 内容 |
---|---|
マクロ | Excel操作を記録・再生する機能(ボタンで実行可) |
VBA | マクロの中身を書くためのプログラミング言語 |
マクロ=作業の録画
VBA=録画内容を編集したり、最初から書いたりする技術
マクロでできること・できないこと
✅ できること(よくある例)
- 書式設定や集計の自動化
- 定型的なコピペ・印刷
- フィルターや並べ替えの操作
- メール送信(応用)
❌ できないこと(一部)
- 複数アプリとの高度な連携(→Power Automate推奨)
- 外部とのセキュアなデータ通信(→API・Power Platform)
マクロを実際に記録してみよう
ステップ
- Excelで「開発」タブを表示(※初期状態では非表示)
- 「マクロの記録」ボタンをクリック
- いつもの作業をそのまま実行(例:セルの色変更、列の追加など)
- 「記録終了」でマクロが完成!
ヒント:
作成されたマクロは、VBAエディタ(Alt + F11)で確認・編集できます。
記録したマクロを編集してみよう(VBAの入口)
記録されたマクロは、以下のようなコードで構成されます。
Sub 色をつける() Range("A1").Interior.Color = vbYellow End Sub
変更例:セルの位置を変える、色を変えるなど
よく使う基本コード一覧
やりたいこと | コード例 |
---|---|
セルに値を入れる | Range("B1").Value = "入力完了" |
色をつける | Range("B1").Interior.Color = vbGreen |
メッセージ表示 | MsgBox "処理が完了しました" |
繰り返す | For i = 1 To 10 → Next i |
条件分岐 | If A = B Then ... Else ... End If |
つまずきポイントと解決法
よくあるエラー
状況 | 解決法 |
---|---|
マクロが動かない | Excelブックを「.xlsm」で保存しているか確認 |
文字が途中で切れる | セル書式やデータ型を確認 |
実行時エラーが出る | Debug でエラー箇所を特定する習慣を持つ |
応用テク:繰り返し・条件分岐で本格自動化
For i = 2 To 100 If Cells(i, 1).Value = "完了" Then Cells(i, 2).Value = "✓" End If Next i
→「A列が“完了”のとき、B列に✓マークを入れる」ような処理も自動化可能!
マクロの注意点と運用のコツ
ファイル保存時は必ず「Excelマクロ有効ブック(.xlsm)」形式に
マクロボタンには「分かりやすい名前」や「アイコン」を設定すると便利
メンテナンス性のため、コメント(’)で説明を入れる習慣を!
ステップアップ:Power Automateとの連携
マクロはあくまで「Excelの中の自動化」。
さらに一歩進むなら、Power Automateで以下のような操作も可能です。
- Excelファイルを自動で開く・閉じる
- メールでの通知
- SharePointやTeamsとの連携
- デスクトップ作業の完全自動化(Power Automate Desktop)
まとめ:マクロの学習ステップ
ステップ | 内容 |
---|---|
Step1 | 記録機能でマクロに触れてみる |
Step2 | VBAを見て・触れて・少し編集してみる |
Step3 | 応用コードやボタンで本格運用する |
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