プログラミングを学び始めたばかりの人が、よく陥る落とし穴があります。
それは「いきなりコードを書き始める」こと。
一見すると勢いがあって良さそうですが、完成までに迷走したり、途中で手が止まってしまったりする原因になります。
そこで今回は、初心者でも押さえておきたいプログラミング設計の基本を紹介します。
目次
1. 設計とは「作業地図」を作ること
プログラミング設計とは、プログラムを作る前に、どんな流れで何を実行するかを整理する作業です。
家を建てるときに設計図を描くのと同じで、プログラムにも完成までの“地図”が必要です。
設計をしないと…
- 実装中に方向性を見失う
- 機能の漏れや重複が起きる
- 修正や追加が難しくなる
2. 設計の基本ステップ
① 目的を明確にする
「何のためのプログラムなのか?」を一言で説明できるようにします。
例:
- 毎日届く売上データを自動で集計して、メールで送る
- 請求書をExcelから自動生成する
目的が曖昧だと、機能も曖昧になりがちです。
② 入力と出力を決める
プログラムは必ず「入力 → 処理 → 出力」という流れで動きます。
- 入力:どんなデータを使う?(CSV、Excel、Web入力など)
- 出力:結果はどの形式で出す?(画面表示、ファイル、メール送信など)
これを先に決めると、処理の流れがブレません。
③ 処理の流れを紙に書く
いきなりコードではなく、箇条書きや図で流れを作ります。
例(請求書作成プログラムの場合):
- 顧客リストを読み込む
- 商品データを読み込む
- 顧客ごとの請求金額を計算する
- 請求書テンプレートに差し込む
- PDFとして保存する
この「文章化ステップ」を飛ばすと、作業中に迷子になりやすいです。
④ 小さく作って試す
大規模な処理を一気に書かず、部分ごとに動くか確認しながら進めます。
たとえば「読み込み部分だけ」「計算部分だけ」とテストすることで、エラー箇所を特定しやすくなります。
3. 設計を習慣にするとこう変わる
- 作業時間が短くなる
- 完成までの見通しが立つ
- コードの修正や機能追加がスムーズになる
- チーム開発でも意思疎通が取りやすくなる
まとめ
プログラミング設計は、初心者こそ取り入れるべき習慣です。
「何を作るのか → どんなデータを扱うのか → どんな流れで動かすのか」
これを事前に決めてからコードを書き始めるだけで、完成までのスピードとクオリティが格段に上がります。
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