この記事でわかること
- Power Apps / Power Automate / VBA の「トリガー」とは?
- それぞれで「何をきっかけに処理が動くか」が一覧でわかる
- 最適なツール選びの参考にできる
結論:自動化の鍵は「トリガー」にあり!

業務自動化において「どのタイミングで処理を開始するか?」は極めて重要です。
Power Automateは“イベントドリブン”、VBAは“手動または限定的なイベント”、**Power Appsは“ユーザー操作ベース”**という特徴があります。
目次
トリガーとは?業務自動化における基本の考え方
トリガーとは「処理を始める合図」です。
例えば「ファイルが保存されたら処理開始」や「ボタンを押したら送信」など、ユーザーの操作・システムの変化・時間の経過などがトリガーとなります。
Power Appsのトリガー一覧と特徴
Power Appsでは、基本的にユーザーの操作がトリガーです。
リアルタイム性が高く、**「その場で即座に処理」**したい場合に有効です。
トリガー例 | イベント | 説明 |
---|---|---|
ボタンのクリック | OnSelect | 保存・送信・登録処理の起点 |
入力欄への変更 | OnChange | 入力完了やリアルタイム計算 |
チェックボックスの切替 | OnCheck , OnUncheck | 条件分岐の切り替え |
アプリ起動時 | OnStart | 初期値設定・変数定義など |
Power Automateのトリガー一覧と特徴
Power Automateは、クラウドベースのトリガーが豊富で、定期実行・ファイル追加・メール受信などに強みがあります。
トリガーの種類 | 一例 | 特徴 |
---|---|---|
スケジュール | 毎朝9時に処理開始 | 時間ベースの繰り返し |
SharePoint変更 | ファイルが追加されたとき | クラウド連携が強い |
Outlook | メール受信時 | 件名フィルターで選別可能 |
フォーム送信 | Microsoft Formsが送信されたら | 集計業務に便利 |
※「Power Automate Desktop(PAD)」ではUIの操作やフォルダー監視もトリガーに可能です。
VBAのトリガー一覧と特徴
VBAは基本的にExcel内の操作を契機とするトリガーが中心です。
セルの変更・ブックの起動・保存・ボタンクリックなどで発動します。
トリガー例 | イベント | 説明 |
---|---|---|
セル変更 | Worksheet_Change | 特定セルへの入力チェックなど |
ブックを開いたとき | Workbook_Open | 起動時の初期処理など |
シート切り替え | Workbook_SheetActivate | 表示変更に連動 |
保存時 | BeforeSave | 自動バックアップ・印刷指示など |
ボタン操作 | Sub プロシージャ | 任意処理を実行(マクロ) |
3つのツールを使い分けるポイント
シナリオ | 推奨ツール | 理由 |
---|---|---|
社内アプリで使う・画面操作中心 | Power Apps | UIベースの柔軟な処理制御が可能 |
ファイル作成や自動通知など、イベントドリブン型 | Power Automate | 定型処理や連携に最適 |
Excel業務の細かい自動化 | VBA | 入力チェックや帳票処理に強い |
実践例:同じ処理を各ツールで実装すると?
例:顧客リストを入力したら、自動で確認メールを送信する
ツール | トリガー | 備考 |
---|---|---|
Power Apps | ボタンのOnSelect | 入力完了時に送信処理を実装 |
Power Automate | Forms送信時/SharePoint登録時 | 自動判定・条件分岐も可能 |
VBA | Worksheet_Changeで監視 | 手動入力でも即時処理可能だが、環境依存も |
まとめ:最適なトリガーを選んで自動化を加速!
- Power Apps → 操作を起点にした即時処理に最適
- Power Automate → クラウド連携・定期実行・外部イベントに強い
- VBA → Excelベースのローカル処理に抜群の相性
自動化の第一歩は「どのイベントで動かしたいか」を明確にすることから。
それぞれのトリガーの特徴を理解し、業務に最適なツール選定を行いましょう。
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