目次
1. はじめに
PowerApps には「アニメーション機能」という専用の仕組みはありませんが、
タイマーコントロールと変数の値変化を組み合わせることで、簡単な動きやフェード効果を再現できます。
この記事では、画面内のオブジェクトを動かす例を使って、実装方法を解説します。
2. 基本の考え方
PowerApps でのアニメーションは、以下の流れで実現します。
- タイマーコントロールで一定間隔ごとにイベントを発生させる
- 変数の値を少しずつ変化させる(位置や透明度など)
- オブジェクトのプロパティに変数を反映する
3. 横移動アニメーションの例
3.1 タイマーコントロールの配置
- 挿入 → 「タイマー」を選択
- プロパティを設定
- Duration: 50(ミリ秒単位)
- Repeat: true
- AutoStart: true(自動開始する場合)
3.2 位置を管理する変数
- OnStart またはボタンの OnSelect に以下を設定:
Set(xPos, 0)
3.3 タイマーで変数を更新
- OnTimerEnd に以下を設定:
Set(xPos, xPos + 5)
※ 5 は移動ピクセル数。値を変えると速度が変わります。
3.4 オブジェクトを動かす
- 移動させたいラベルや画像の X プロパティに以下を設定:
xPos
これで、タイマーが動くたびにオブジェクトが右方向へ移動します。
4. フェードイン/アウトの例
透明度(Transparency) プロパティを変数で管理します。
- 初期値を設定:
Set(opacity, 1)
- タイマーの OnTimerEnd:
Set(opacity, opacity - 0.05)
- オブジェクトの Transparency プロパティ:
opacity
5. 応用例
- 位置と透明度を同時に変える(スライドイン+フェード)
- 複数のタイマーを組み合わせる(シーケンシャルな動き)
- 変数をコレクションにして連続パターンを作る
6. まとめ
- PowerApps に直接的なアニメーション機能はない
- タイマー+変数の変化で動きは表現できる
- 位置(X,Y)、透明度、サイズなどを変えると動きの幅が広がる
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