【2026年版】Excelマクロはもう古い?それでも「必要」と言い切れる理由

A子さん

「マクロって、もう古くない?Power Automateの方が今っぽいし、ノーコードだし…」

社内で効率化に前向きな彼女は、最近よく聞く**「脱・VBA」**という流れに乗ろうとしていました。Power mate や SharePoint など、Microsoftの新しい自動化ツールを使えば、VBAに頼らなくても十分効率化できる──そう思っていたのです。

でも、いざ現場で使おうとすると、

  • 「ネットワークドライブで止まる…?」
  • 「誰も設定方法わからない…」
  • 「そもそもPower Automate、何ができるの?」

といった声が次々に上がってきました。そしてA子さんは、ふと思うのです。

A子さん

「…やっぱり、マクロの方がよかったりして?」

結論:「マクロは不要」ではなく「正しく使えば今も最適解」

目次

「今さらマクロ?」と思ったあなたへ

「今さらマクロ?」と思ったあなたへ

「いまどき、マクロなんて使ってるの?」

この言葉、何度も聞いてきました。

特にここ数年、**Power Automate** や **Power Apps**、さらには **Python** や **AIツール** の普及によって、Excel VBAの存在感は以前よりも確実に薄れています。SNSや技術系ブログでも「マクロはオワコン」や「もう不要」といった投稿を見かけることが増えました。

たしかに、技術的なトレンドで言えばVBAはレガシー寄り。Microsoftも「これからはPower Platformで自動化を」と謳っており、実際その方向性に舵を切る企業も多くあります。

では、本当にExcelマクロは不要になったのでしょうか?

私は、答えは「ノー」だと考えています。

「古い技術」=「使う価値がない」ではない理由

そもそも「古い技術=不要」と言い切れるでしょうか?

例えるならば、紙の書類がデジタル文書に置き換わってきたとはいえ、**完全に紙がなくなった会社**はそう多くありません。

むしろ、「紙のほうが早い」「その場でサインできる」「慣れているから」といった理由で、**業務効率のためにあえて使い続けているケース**が数多くあります。

VBAもこれと似ています。

マクロは「慣れている」「すぐ動く」「とにかく簡単」という点で、今なお多くの現場で重宝されています。

特に以下のような業務では、マクロの手軽さが際立ちます。

  • 複数のExcelファイルの集計
  • 書式や名前が毎回同じ帳票への繰り返し入力
  • 月次・週次の報告書や帳票の更新
  • フォルダ内ファイルの一括処理
  • 複合的な条件分岐を含む計算処理
  • 既存のExcelテンプレートの自動生成

これらは「その場で」「Excel内だけで」完結したいニーズが強く、他ツールに置き換えるより**圧倒的に導入ハードルが低い**のです。

ボタン一つで処理が完了し、わざわざ別ツールを開く必要もない。

それが何十回、何百回の業務改善につながるのなら、マクロの価値は明白です。

Power Automateは「万能」ではない──実際の現場で見えてくること

ここからは、Power Automateとマクロの違いを、より具体的に掘り下げていきましょう。

Power Automate(特にデスクトップ版)は、マウス操作の自動化やブラウザ操作に優れており、「ノーコードでの業務自動化」に力を発揮します。

しかし、すべてが万能ではありません。

処理速度の問題

Power Automateは、UIベースでアクションを積み上げていく仕様上、処理が相対的に遅くなります。

数千行のデータを処理するような場合、マクロなら数秒で終わる処理が、Power Automateでは数分以上かかることもあります。

特にループ処理が絡むと、この遅さは顕著です。

複雑性とメンテナンス性

「ノーコード=簡単」という触れ込みですが、複雑な処理になるほど、Power Automateのフロー図は**アクション数が爆発的に増える**傾向があります。

数十個のアクションがズラッと並んだフローを見たとき、「これって本当に『ノーコード』で簡単なの?」と思わずにはいられません。

むしろVBAなら、同じ処理が数十行のコードで済むこともあります。

読みやすさ、変更のしやすさという点では、マクロの方が優位性を持つケースが多いのです。

複雑な条件分岐と計算

Excelの複数列にわたるデータから、特定の条件に合致する行だけを抽出し、さらに複合計算を行う──

こうした処理は、マクロなら直感的に書けます。

Power Automateでやろうとすると、「条件分岐」アクションが何重にも入れ子になり、管理が煩雑になります。

ライセンスと機能制限

Power Automateの無料版は、実行回数が限定されます。

有料版を導入すれば更に多くのアクションや高度な機能が使えますが、組織全体に展開となると**コスト負担**が無視できません。

一方、Excelマクロは、Excelがあれば追加費用なしで動きます。

コスト効率を考えると、マクロの優位性は歴然としています。

ファイル位置とのトラブル

Power Automateは、クラウド連携を前提に設計されています。

そのため、ローカルネットワークドライブや、シェアドフォルダ上のExcelファイルを扱おうとすると、トラブルが多発します。

「接続できません」「アクセス権がありません」といったエラーに悩まされるのは、現場ではよくある話です。

一方、マクロはExcel上で直接動作するため、**ファイルの位置を気にせず**処理できます。

ローカルPCだろうが、ネットワークドライブだろうが、動きは変わりません。

「誰でも使える」は本当か?──現場とのギャップ

もう一つ忘れてはならない視点があります。

それは、**「ノーコード自動化」が本当に現場で使いこなせているか**という問題です。

確かに、ノーコードは便利です。

けれど、それを本当に組織全体で活用できているのか、と問い直すと、答えは意外と「ノー」だったりします。

現場で実際に聞こえてくる声

  • 「Power Automate Desktopって、どうやって開くの?」
  • 「SharePointって使ったことないです」
  • 「Excelファイルの場所がローカルPCなんですが…」
  • 「このフローって、どういう仕組みなんですか?」
  • 「エラーが出たんですが、どこを直せばいいですか?」

このような声、実際に現場で何度も聞きました。

いくら新しい技術があっても、「わかる人」しか触れないものになってしまえば、業務改善のスピードは一気に止まってしまいます。

IT部門に依存し、ちょっとした修正のために何日も待つ──

それでは、本当の意味での「効率化」とは言えません。

マクロの強みは「自走力」

マクロ(VBA)は、その点で**「現場で育った技術」**です。

Excelしか触ってこなかった人でも、多少の勉強で書けるようになり、自分たちで回せる。

これが何より大切なのです。

現場が「自分たちで作って、自分たちで直す」ができれば、組織全体の業務改善スピードは劇的に向上します。

細かな改善を重ねる過程で、業務そのものの理解も深まります。

それは、単なる「自動化ツール」では得られない価値があるのです。

VBA経験がスキル資産になる理由

「VBAなんて古いから、Pythonを学ぶべき」

こういった意見も聞きます。

確かにPythonは強力です。汎用性も高く、今後の市場価値も高いでしょう。

しかし、Pythonを学ぶためには、開発環境の構築から始まります。

初心者にとっては、かなりの敷居があります。

一方、VBAはExcelさえあれば、すぐに始められます。

「プログラミングって何ぞ?」という人でも、短期間で実務レベルのスキルを身につけられるのです。

そして、VBAで身につく以下のスキルは、**どの言語を学ぶ際にも応用できます**。

  • 変数の考え方
  • ループ処理と条件分岐のロジック
  • 関数設計の基本
  • デバッグのやり方
  • オブジェクト指向の初歩的な理解

つまり、VBAを学ぶことは、**「プログラミング思考を身につける足掛かり」**になるのです。

その後、Pythonに進もうが、JavaScriptに進もうが、基礎が理解できていれば習得は格段に早くなります。

マクロを使うべき現場と、Power Automateを使うべき現場

ここまで読んで、「結局どっち使えばいいの?」と思われるかもしれません。

答えは単純です。

**業務の性質によって、使い分ける。**

これに尽きます。

マクロが最適な場面

  • **定期的な帳票作成・集計処理**──月次、週次でExcelをいじる作業
  • **複数ファイルの一括処理**──フォルダ内の全ファイルを読み込んで加工
  • **複雑な計算や条件分岐**──Excelの関数では対応できない複合処理
  • **ローカルPCやネットワークドライブでの処理**──クラウド連携が不要な業務
  • **現場で即座に改変が必要な処理**──「ちょっと修正して」が頻発する業務
  • **導入時間を最短にしたい**──とにかく今すぐ自動化したい

Power Automateが最適な場面

  • **複数のWebサービスやクラウドアプリの連携**──SharePoint、Teams、Slack等の統合
  • **トリガーベースの自動実行**──特定のイベントが発生したら自動で動く
  • **承認フロー等のワークフロー**──複数人の承認プロセスを自動化
  • **継続的な監視と通知**──定期実行で状態をチェック、異常があれば通知
  • **組織全体での標準化**──多くの人が同じフローを使う必要がある

見ての通り、両者は得意領域が異なります。

大事なのは、**「それぞれの強みを理解して、最適な側を選ぶ」**ということです。

VBA学習は、転職市場でも今なお価値がある

ここで、キャリアの視点も考えておきましょう。

「VBAなんて古い技術では、転職に不利では?」と思う人もいるかもしれません。

実際のところはどうなのか。

私の経験と周囲の声から言うと、**VBAスキルを持つ人材は今でも引く手あまた**です。

むしろ、現場にはVBAスキルを持つ人が不足しているのが実情です。

理由としては、

  • レガシー業務が山ほど残っている
  • 既存マクロの保守が必要
  • 新規マクロ開発の需要が絶えない
  • VBAを教える人も減り、スキルを持つ若手が育成されていない

むしろ、「VBA+Power Automate+基礎的なPython」といった複数スキルを持つ人が最も市場価値が高いのです。

VBAを軽視せず、むしろそこから始めて、他の技術を学んでいく──

それが、実は最も現実的なキャリアパスなのです。

よくあるつまずきポイント──マクロとPower Automateの使い分けで迷う人へ

「どちらでもできそう」と迷う場合

「この業務、マクロでもPower Automateでも対応できそうだけど、どっち?」

こういった場合の判断ポイントです。

  • **開発期間が短い方を選ぶ**──最初に動く方が優先
  • **保守者がいる方を選ぶ**──将来のメンテナンスを考慮
  • **実行速度が重要な場合、マクロ**
  • **複数システム連携が必要な場合、Power Automate**

「Power Automateでやるぞ」と決めたのに失敗した

初期段階で「ノーコードで行こう」と決めたものの、途中で詰まるケースは少なくありません。

そういう時は、**素直に「この部分はマクロに任せよう」と判断する柔軟性**が大事です。

Power Automateの中から、VBScriptやPythonスクリプトを呼び出すアクション(「スクリプトの実行」など)を使えば、ハイブリッド的な運用も可能です。

マクロの学習は今からでも遅くない

「でも、今からVBA学ぶ意味ってあるのかな…」

そう思う人もいるかもしれません。

でも、考えてください。

マクロが完全に消えるまで、まだ10年、20年あります。

その間、あなたが習得していれば、職場でも転職先でも即戦力として活躍できます。

それに、VBAの基礎を理解していれば、後から他言語を学ぶ時も圧倒的に早い。

プログラミング的思考が身につくからです。

「今はマクロ」「いずれはPython」といった段階的なキャリアパスは、むしろ理にかなっているのです。

結論:「マクロは不要」ではなく「正しく使えば今も最適解」

確かに、VBAはレガシーであり、将来的な移行も視野に入れるべき技術です。

その点は、私も否定しません。

しかし、それは「今すぐ捨てるべき」という意味ではありません。

むしろ、**現場が抱える課題を素早く、安価に、確実に解決する手段**として、今もマクロは現役です。

何より、「Excelが使える人材」が圧倒的多数派であるという前提において、**習得コストが最も低い業務自動化手段**であることに変わりはありません。

業務効率化を考えるとき、最初に「Excelマクロでできないか?」と発想することは、決して恥ずべきことではありません。

それどころか、**合理的で堅実な判断**だと、私は思います。

大事なのは、「古い・新しい」ではなく、「その業務に最適か」という問い。

Power Automateも、Pythonも、AIツールも。

それぞれに得意な領域があり、不得意な領域があります。

現場の声に耳を傾け、複数の選択肢から最適な一手を選ぶ。

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ExcelのVBAを扱う上で.CSVという拡張子を見る事が多いと思います。

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この記事を書いた人

かもろぐ屋へようこそ。

Microsoft製品が大好きな現役社内SEです。
本業では、業務改善・運用・トラブル対応・効率化など、いわゆる「社内の困った」を何でも屋のように対応しています。

このブログでは主に、

VBA
Power Apps
AI

について、実体験ベースで発信しています。

特に最近は、AIを使ったアプリ開発やブログ運営の自動化にハマっています。
「AIがあれば簡単に作れる」と思って始めた結果、普通に壊れたり、詰んだり、課金したりしながら泥臭く進めています。

キラキラした成功談というより、

「実際どうだったのか」
「どこで詰まったのか」
「初心者でも本当にできるのか」

を、できるだけリアルに残すタイプのブログです。

なお、絶賛婚活中です。

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